夏合宿、四方ストーリー

私おがみと、やんじゅにさんの合作による、合宿最大の事件のレポートです。

四方・・・私は合宿までその1回生の事を知らなかった。いや、合宿に入っても、彼の名前を聞いて、それを顔と一致させることができなかった。
しかし、合宿の終わりにはその名前と顔はいやでも頭の中に入っていた。
コンパでの強烈な出来事が原因である。
これは、合宿コンパで起こった、1999年HOTOKE夏合宿最大の事件と言っても良い出来事であり、ある女性の人生に大きな汚点を残した(本人はそうは思ってないようだが)出来事を有りのままに記した物語である。
後半部分は、その彼女が自分の視点から書いた話である。本人にしか表現できない臨場感が出ているので、ぜひ最後まで読んでいただきたい。


そのコンパの始まりはごく普通のものであった。
合宿でやきばーという活躍を遂げた若松の音頭によって始まったコンパであったが、1杯目を飲み終えたあたりから、恐ろしい「何か」がログハウス内でうごめきはじめていた。

いつになくハイペースでイッキ飲みが繰り広げられる。一人が飲み終わるや否や、次の者にグラスが渡され、かけ声が始まる。そのテーブルにいた4回生、2回生、1回生たちは休む間もなくどんどん酒を飲まされていった。

見てみると、イッキをやたらすすめているのは4回生の宝来と狩野であった。前者は今年が最後の合宿、後者は院試のデキが散々と、飲み散らすには十分な理由を持っていたのだ。
同じテーブルについた者だけでなく、騒ぎを見て別のテーブルからも人が集まり、あっという間に酒は底をついてしまった。

まだまだ飲み足りない狩野は、周りの人間を車に載せ、率先して酒を買いに出た。
その間ログハウスは、酒に弱いものから順につぶれるという、サバイバルのような状態になっていた。
吐き気を催したものは、ログハウスの外に飛び出し、宿の主人から堅く止められていた、ログハウス内でのゲロだけは避けようと散っていった。おおかた自分の部屋にでも戻ったのだろう。
またこの機に乗じて気になる相手と接近しようと考える男女達は、それぞれの思いを胸に外の物陰でと消えていった。

しばらくして気がつけば、ログハウス内には私小上・中野(GH)・やんじゅにらイッキの波から外れていたメンバーと、なぜか1回生の四方が残っているだけであった。(つぶれた市川・小谷はいなかったとみなそう)
『コイツが四方か。コイツはまだつぶれてないんか?』
と私が思ったのを彼は見すかしていたのか、突然

「1回生でここまで残ってるのは僕だけですねぇ」
としゃべり出したのである。足取りもフラフラで、目もトローンとした状態であった。
私は『もうすぐつぶれるな』と思いながらも生きてることは評価していた。すると

「僕、15歳の頃からオヤジに酒を仕込まれたんです」
と言うではないか。
急に親近感が湧いてきた。かく言う私も中学生の頃から父親に飲みに連れていかれ、苦い生ビールを飲んでいたものである。
他の者も彼の話に興味を持ったのか、みな四方のほうに注目しはじめていた。ところが・・・

「いっかいせいれ、ここまれろこってるのは、ぼくらけれすよ〜」
「ぼく、じゅうよんさいのころからおやじにろまされたんれす〜」

げげっ、リピーターやん・・・
しかも、15歳から14歳と、微妙に年齢がごまかされている。

しかし、面白いことに飢えていたのか、その場のメンバーは何回も何回も質問した。当然返ってくるであろう、同じ言葉に期待しながら・・・

「四方くんって、1回生なのにがんばってるねえ。」
「はい。いっかいせいれ、ここまれろこってるのは、ぼくらけれす」

「いつからお酒飲んでるの?」
「ぼく、じゅうさんさいろころからろまされてました。」

この2つのやり取りが延々くり返された。しかも、飲みはじめた年齢はいつのまにか14歳から13歳、そしてついには12歳になっていったのである。酔っぱらっているのに本能でホラを吹いているのか、四方!

同じことしか言わない四方に、始めはキャーキャー言って喜んでいた我々もいいかげんうんざりしてきたので、相手にするのを止めることにした。すると、

「きもちわるい・・・そとにでます」
四方はふらふらと庭の方に姿を消した。

ああ、つぶれたか・・・
安堵の気持ちで、我々はしばらくの静寂を楽しんだ。この後起こる出来事など予想もせずに・・・


GH氏とおがみ氏と3人で外へ出た。
「なんや、これ?」
そこには、得体の知れないオブジェが点々としていた。
てっきり、つぶれて部屋へ帰ったハズの酔っぱらい達が、思い思いのポーズで、ある者は眠り、またある者はゲロっていた。

麻雀の帝王高原と、自称酒の帝王四方は、二人並んで仲良く、ゲロリング。
先程まで、舌好調のリピートを繰り広げていた、酒の強い四方は横座りのsexyポーズでゲロ好調。
いつも介抱されるGH氏も、今夜ばかりは寝てられない。
ちーママは、狩野車にかかったゲロ(made by 狩野)を洗い流し、みな忙しいのに、うすドンは車の裏で、マネと密会。

まず、帝王高原が、月光で黒光りしている見出と、同じくデコ光りしているGH氏の手によって、部屋へ強制送還された。
次に、偽者帝王も強制送還(されたはずであった)。
何体のオブジェを撤去しただろう。
四方が引きずられて行く姿に、夏の終わりを感じた。

ペンションは、しだいに本来の姿を取り戻していった。

時計はまだ0時を回ったばかりであった。

食堂に戻り、トイレに入ろうとすると、ちーママが、
「トイレに誰かいるみたいですぅ。」
と教えてくれた。
えっ、だれ?
と、思いつつドアを全開した。

ぷーんと漂う不快な匂いと、遠い目をして、便器にまたがる酔っぱらいが目に飛び込んできた。
ゲッ、と思い、ドアを思いっきり閉めた。

今のはなーに?
だーれ?

ドアを少し開け、隙間から恐る恐る覗いた。
頭のてっぺんからつま先まで見た。
紛れもなく、四方であった。
部屋に強制送還されたハズの四方が、便器に腰を下ろしていた。

外に出て、見出を呼んだ。
「もー、見出君!
 なんで、四方君がトイレにいんのよー!
 さっき、連れて行ったんじゃなかったのー?!」
珍しく、逆ギレした。
「あっ、そうや。
 忘れとった。
 運んでるとき、あいつ、うんこしたいって言ったんですよ―。」

させてもいいけど、わ・す・れ・る・な!

「じゃあ、次トイレ使いたいから、きちんと部屋に連れてってよネッ!」
と、言って、外へ出た。

忘れよう。
今見たものは、忘れよう・・・

庭では、ヒゲりんが逆セクハラを受けていた。
写真を撮ったり、キャーキャー騒いでた。
コンパはこうでなければならない。

5分ほどして、食堂に戻り、トイレのドアを開けた。
そして、すぐ閉めた。

今度は、見出と共に四方が立ち上がっていた。
一瞬といえども、トランクスがまだ足首でたるんでいるのは一目瞭然であった。
言葉にならなかった。

もー、はやくどっか行って―!
わたしが何をしたってゆーのー!
視界から消えてくれー!

そーだ、今日はもう寝よう。
すべて忘れよう。

あっ、でも寝る前にトイレ行かなきゃ。

今度は10分待った。
見出が戻って、外にいるのも確認した。
二回生にも、四方の居場所を確認した。
「あいつ、もうむこう(別棟)でつぶれてますよ。」

間違いないっ。
四方はもういない!

念のため、ドアを5センチほど開けてみた。
床から天井まで目で追った。

よしっ!!

中に入り、すぐカギを閉めた。
ぷーんと匂うが、この際どーでもいい。

まず、手を洗った。
今日はつかれたなぁ。
手もよごれるわー。

いよいよと思って、後ろを振り返り、ふと便器の中に視線を落とした。
なぜ、ぷんぷん匂うかよーく分かった。

山盛りコロコロうんこだぁーーーー。

四方は最高のプレゼントを残してくれた。

あー、なんで東京から来て、こんな目に会わなきゃいけないんだろー。

泣く泣く、四方の山盛りコロコロうんこを流したのであった。

今夜は、四方のいろんなモノを見た。
このことは、甘酸っぱい夏の思い出として、いつまでもわたしの胸に残るであろう。

短くて、臭いわたしの夏は終わった。

四方よ、フォーエヴァー・・・


この話を投稿してくれたやんじゅにさんが、定期的にコラムを書いてくれるそうです。楽しみだなぁ。乞うご期待!
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